両建て（りょうだて）とは何？　初心者向け解説！

両建てとは

両建てとは、信用取引において、買建て（買いポジション）と売建て（売りポジション）の両方のポジションを持つことです。

買いポジションだけだと相場が下落した際に含み損を抱えます。売りポジションも同時に持つことで、含み損を抑えられるというわけです。

両建ては「買い」か「売り」のどちらかを選択した場合に生じる損失のリスクを和らげることができ、プラスマイナスゼロになります。

ポジション	相場　↑	相場　↓
買いポジションのみ	利益が発生	損失が発生
売りポジションのみ	損失が発生	利益が発生
両建て	売りの損失を買いの利益がカバー	買いの損失を売りの利益をカバー

両建ては2種類の方式がある

1. 両建て積み上げ方式
2. 両建てMax方式

1. 両建て積み上げ方式とは

同じ通貨ペアの売りポジションと買いポジションのそれぞれに必要証拠金が発生する方式のことです。

例えば、ドル/円を買いポジションが1ロット、売りポジションが1ロットだとすると、合計した2ロットに対して必要証拠金が発生します。

必要証拠金⇨FX口座に入金する現金のこと。証券会社に預ける担保金とも言えます。

両建て積み上げ方式を採用しているFX会社は、DMM FX/ 外貨ex by GMO/ 楽天FXです。

2. 両建てMax方式とは

同じ通貨ペアの売りポジションと買いポジションの合計を比べて高い方に対して証拠金を算出する方式のことです。

例えばドル/円を買いポジションが1ロット、売りポジションが2ロットだとすると、高い方の2ロットに対して必要証拠金が発生します。

どちらが良いかと言うと、両建てMax方式です。

理由は、両建てMax方式の方が必要証拠金が少なく済む場合もあるから。

証拠金が少ない方がメリットが大きいので、両建てMax方式を採用している業者を選ぶべきです。下記を参照して下さい。

みんなのFX	LIGHT　FX	ヒロセ通商　(LIONFX)
GMO クリック証券 (クリック365)	セントラル短資FX (FXダイレクトプラス)	ひまわり証券 (ひまわりFX)
FXプライム by GMO	SBI　FXトレード	SBI証券FX
ゴールデンウェイ・ジャパン	マネーパートナーズFX	マネーパートナーズFXnano
松井証券FX	ライブスター証券	マネックスFX プレミアム
FXブロードネット	アイネット証券	外為オンライン
マネースクエア (M2J)	インヴァスト証券 (トライオードFX)	OANDA JAPAN
サンソバング証券

結論！　両建ては手数料負けする

両建ては一見ありがたい手法に見えます。しかし、初心者向けとは決して言えません。

理由はFXには、スプレッドとスワップポイントがあるからです。

スプレッドとスワップポイントは用語です。詳しく知りたい方は下記のページをご覧下さい。

FXは、取引の度にスプレッドがかかります。買い注文のみなら、1回だけ。両建ては買いポジションと売りポジションを両方同時にするので、2回取られてしまいます。単純に不利です。（積み上げ方式の場合）

ほぼすべての通貨ペアは、買いと売りのスワップポイントの合計がマイナスになります。したがって、両建てで長くポジションを保有すればするほど、スワップポイントが引かれてしまいます。こちらも不利です。

両建てのメリット

1.リスクヘッジに強い

相場は上昇または下降の二社一択しかありません。

両建ては相場がどちらに転んでも、大きな含み損が発生しません。だから、大きく損失をすることがないのが最大のメリットです。

リスクヘッジとは⇨リスクを予測して、リスクに対応できるよう備えること

2.税金対策に使える

ポジションの含み益は、決済するまで税金がかかりません。 年を跨ぐ前に含み益が減らないよう、両建てで利益を固定して年を越せば、課税を1年遅らせることができます。

両建てのデメリット

上記で手数料負けする理由もデメリットになりますが、さらに付け加えると、下記もあります。

ロスカットされやすくなる

両建てするとロスカットされる理由は、買いと売りのポジション両方のため、必要証拠金が二重に必要だからです。

ロスカット⇨損失の拡大を防ぐ制度のこと。FX会社が顧客の資金を守るために強制的に行う決済のこと。

必要証拠金⇨FX口座に入金する現金のこと。証券会社に預ける担保金とも言えます。

ロスカットを避ける一番の対策は、 口座にお金を多く入れることです。

予め損失ラインを決めておき、守ることが重要になってきます。

両建てのまとめ

初心者が積極的に利用できる手法とは言いがたいので、両建てする時にはよく理解してから行いましょう！